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こんにちは。
愛知県岩倉市・北名古屋市を中心に活動するリフォーム・外壁塗装の会社、ナチュラルステージです。
今日はベランダ(バルコニー)防水のお話です。
洗濯物や布団を干すスペースとして、ベランダがあるお家が多いかと思います。
ベランダの床は、外壁や屋根とは異なるちょっと特殊なメンテナンスが必要な場所です。
そして残念なことに、外壁や屋根よりも劣化しやすく、雨漏りの原因になりやすいのです。
そんなベランダ(バルコニー)防水のメンテナンスで困ることが無いよう、大事なポイントを抑えて、適切なメンテナンスを行っていただきたい!
というのがこの記事の趣旨です。
ベランダ(バルコニー)のメンテナンスを考える上で重要ポイントは3つあります。
<ベランダ防水を考えるポイント>
①防水の種類と特徴を知る
②現在の劣化状況を見極める
③適切な改修方法を選択する
まずは、ご自宅のベランダ防水がどの種類なのかを知り、次に今どの程度の劣化状況なのか見極めてから、適切な改修方法を選んでいきましょう。
目次
一般的な戸建て住宅のベランダ・バルコニーに使用される防水工法は主に4種類です。
それぞれの特徴や見分け方を解説していきます。
木造2階建て程度の一般住宅のベランダ・バルコニーで最もよく使われるのはFRP防水です。
FRPとは、繊維強化プラスチック(Fiberglass Reinforced Plastics)の略称です。
木造住宅の場合、合板等の木下地にガラスを繊維状にしたシートを敷いてから樹脂で固め、ポリエステル系のトップコートを塗布して仕上げます。
ガラス繊維マットを樹脂で固めているところ
なぜ、住宅のベランダにFRP防水がよく使われるかというと、FRP防水は耐薬品性・耐摩耗性に優れているからです。
洗濯物を干すために日常的に人が歩いたり、プランターなどの物を置いたり、植物を育てたりといった、多様な使い方が想定される住宅のベランダに適しています。
ただ、硬くて強いという特徴の反面として、熱による伸縮に追随できないため、広い面積の床面だとひび割れやすいという弱点があります。
戸建て住宅によくある程度の面積の小さいベランダには向いていると言えます。
FRP防水は施工方法や素材の特性から、以下のような特徴で見分けることができます。
<FRP防水の見分け方>
・つなぎ目はない
・表面は硬く、爪痕はつかない
・たたくとコンコンと軽い音がする
・狭い面積のベランダに多い
ウレタン防水とは、液状のウレタン樹脂を何度も塗り重ねて防水層を形成する工法です。
下地の素材や施工箇所の形状・面積を問わず施工でき、一般住宅では広い面積のベランダや鉄骨造・RC造の屋上でよくみられます。
施工時のウレタン樹脂はどろっとした粘度の高い液体なので、職人がコテやローラーを使って塗り広げていきます。形状が複雑な箇所でも施工しやすい工法といえます。
また、ウレタン樹脂は硬化後も柔軟性を保つため、広い面積でもひび割れしにくいという特徴もあります。
ただ、適切な厚みで均一にウレタン樹脂を塗布するには高い施工技術が必要なので、品質は職人の腕次第のところもあります。
また、乾燥・硬化に時間がかかるウレタン樹脂を何回も塗り重ねるため、他の防水工法よりも工期は長め=費用は高めです。
ウレタン防水は施工方法や素材の特性から、以下のような特徴で見分けることができます。
<ウレタン防水の見分け方>
・つなぎ目はない
・表面は柔らかく、爪で押すと凹む
・たたいても音はしない
・広い面積のベランダや屋上に多い
文字通り、防水シートを敷き詰める防水工法です。
シート防水には素材により「塩ビシート防水」「ゴムシート防水」「アスファルト防水」がありますが、一般住宅のベランダや屋上に使用されることが多いのは「塩ビシート防水」です。
「ゴムシート防水」や「アスファルト防水」は摩耗性があまり高くないので、人が歩くベランダには不向きです。
(本記事では住宅のベランダ防水を対象としているため、以下は「塩ビシート防水」についてです。)
シート防水は、1m幅のロール状になったシートを敷いていくため、シンプルな形状で、凹凸の少ない、広い面積の床面に向いています。
一般住宅だと、広めのベランダ・バルコニーに「塩ビシート防水」が使われることがあります。
施工は、シートの継ぎ目や入隅・出隅部分の処理に注意が必要なものの、全体的には工場生産されたシートを使用するので、安定した品質が期待できます。
また、他の防水工法より工期が短く、工事費も安価なのもメリットです。
シート防水は施工方法や素材の特性から、以下のような特徴で見分けることができます。
<シート防水の見分け方>
・シートの継ぎ目がある
・広い面積のベランダや屋上に多い
・入隅や出隅、排水口まわりにパッチが張り付けられている
防水の工法として「コンクリート防水」というものはありませんが、何らかの防水層の上に保護コンクリートが施工されているケースがあります。
このような施工方法を表す呼称はないので、見た目の状況から、ここでは「コンクリート防水」と呼ぶことにします。
保護コンクリートの下には、シート防水、アスファルト防水、金属板などが防水層として施工されています。
下の防水層がどの種類なのかを見た目で判断することはできませんが、防水層はコンクリートで保護されていますので、耐久性は高いといえます。
<コンクリート防水の見分け方>
・表面はコンクリート
・広い面積のベランダや屋上に多い
・下の防水層を見分けることは不可能
ベランダ・バルコニーの床面は、上から順に「トップコート」「防水層」「プライマー(素地調整材)」「下地」を重ね塗りすることで構成されています。
また、合成ゴムや塩化ビニール樹脂で作られた「防水シート」を張る工法もよく取り入れられています。
ここでは、「防水層」と「トップコート」について詳しく解説していきます。
ベランダの防水層には、大きく分けて以下の2種類があります。
「合成ゴムシート」や「塩化ビニールシート」などのシートを用いた方法が一般的です。
「FRP(繊維強化プラスチック)防水」と「ウレタン防水」の2タイプがあります。防水効果のある塗料を層にして塗り重ね、仕上げます。
なお、防水層の耐用年数はおよそ10〜15年ですが、素材によって耐用年数は異なります。太陽光や風雨にさらされることで日々劣化していくため、おおよそ10年を目安にリフォームするのが良いでしょう。
ベランダやバルコニーの床に使用される防水層の表面には、「トップコート」と呼ばれる塗料が施されています。一般的にグレーで塗られることが多いですが、ベージュ、白、グリーンといったカラーバリエーションもセレクトできます。
トップコートは、防水層を紫外線から守る重要な役割を持っており、主に「ポリエステル系」と「ウレタン系」の2つのタイプがあります。
ポリエステル系は耐摩耗性に優れていますが、伸縮性がやや低いという特徴があります。一方、ウレタン系はポリエステル系よりも伸縮性が高いため、重ね塗りに適しています。
トップコートの表面が劣化した場合は比較的簡単に補修やメンテナンスが可能ですが、防水層まで劣化している場合には、より大規模な修繕が必要です。
トップコートは5年ごとの塗り替えが推奨 トップコートは約5年ごとに塗り替えるのが望ましいでしょう。劣化したトップコートは防水層を紫外線や熱から守る力が弱くなるため、防水層が直接ダメージを受けやすくなります。見た目の美しさや遮熱効果も維持するためにも、トップコートの塗り替えを定期的に行うことをおすすめします。
正しく劣化症状を把握しておくことで、適正な修理方法や大体の費用がわかり、リフォーム業者の診断・見積もりを見極め、適正に判断できるようになります。まずはベランダの劣化症状としてどのようなものがあるのかを把握し、適正な工事を理解しておくのがベストでしょう。
ベランダやバルコニーの床で次のような劣化症状が見られる場合には、ベランダ防水リフォームが必要です。
● 表面の色あせ
● ひび割れや剥がれ
● 水が溜まる
● 植物や藻の繁殖
● 雨漏り
それぞれの症状について、詳しく見ていきましょう。
ベランダやバルコニーの表面に施されたトップコートは、紫外線や雨風の影響で、年を重ねるごとに白っぽく色あせてきます。
床の表面が色あせてきたら、トップコートの機能が低下している証拠であり、防水のメンテナンス時期を迎えています。防水層まで劣化する前に、トップコートの塗り替え工事を依頼しましょう。
ひび割れや剥がれ、膨れた部分を発見したら、防水リフォームが必要なサインです。
紫外線や風雨に長期間さらされることで、ひび割れが生じます。トップコートが固くなってひびが入ると、さらに進行して防水層自体も硬化し、ひび割れが広がっていくことがあります。ひび割れが表面のトップコートに留まっているのか、それとも防水層まで達しているのかをリフォーム業者に確認し、早めにメンテナンスを検討しましょう。
また、剥がれや膨れがある部分は、防水層と下地の間に水分が入り、それが蒸発して膨らんでいる状態です。小範囲であれば部分的な防水層の補修とトップコートの塗り替えで対応できますが、広範囲に及んでいる場合は防水層全体の補修が必要となり、場合によっては下地の工事も検討する必要があります。
ベランダやバルコニーに水たまりができる原因としては、主に「勾配不足」や「排水口(ドレン)の詰まり」が考えられます。
ベランダやバルコニーは雨水が排水口へ向かって流れるよう、床に緩やかな勾配があるのが一般的ですが、この勾配が不十分だと水が流れず、たまりやすくなります。また、落ち葉やゴミで排水口が詰まると、水が排出されずに水たまりが発生することが多いです。
まずは、自分で排水口の掃除を行い、水が流れるかを確認してみましょう。内部で詰まりがある場合には、ラバーカップなどで解消できることもあります。それでも改善しない場合は、リフォーム業者に現状を確認してもらうことをおすすめします。
さらに、防水効果が低下している場合には、防水層の再施工を検討した方がよいかもしれません。また、平坦な床で水が自然に流れない場合は、モルタルなどで排水口に向かって勾配をつくり、水がスムーズに排水されるように整える必要があります。
トップコートが色褪せたり剥がれたりして表面が劣化すると、苔や藻が発生しやすくなります。まずは、高圧洗浄機などで汚れを洗い流し、トップコートの塗り替えを依頼しましょう。
また、ベランダやバルコニーの床に植物が芽を出している場合も注意が必要です。特に雑草の根や茎は非常に強固で、成長とともに防水層や下地のコンクリートを破損させる恐れがあります。
このような状態を放置すると、防水層だけでなく建物全体の損傷につながるリスクが高まります。早めにベランダやバルコニーの防水リフォームを実施して、苔や藻、雑草などの植物を除去することをおすすめします。
ベランダやバルコニーで雨漏りが発生している場合は、劣化がかなり進行しており、早急に防水工事が必要な状態です。
もしベランダの裏側に雨染みが見られる場合、トップコートだけでなく防水層も劣化している可能性が高いです。防水性が失われると、建物内部に水が浸入し、構造の要である柱や梁が腐食したり、シロアリなどの害虫が発生するリスクも高まります。最悪の場合、バルコニーの全面交換が必要になることもあるため、早めの対応が重要です。
まずは該当箇所を確認し、専門業者に防水リフォームを依頼しましょう。
ご自宅のベランダ防水の種類がわかったら、次は劣化度を見極めて、症状に応じた改修方法を選択します。
以下、各防水工法ごとに、劣化度を★の数で示していきます。
【ご自宅のベランダ防水の種類を選んでください】
1.FRP防水
2.ウレタン防水
3.シート防水
4.コンクリート防水
FRP防水は、表面保護のための「トップコート」とその下の「FRP防水層」で構成されています。
FRP防水の耐久年数はトップコートが約5年、FRP防水層は約10~12年といわれています。
劣化の段階に応じて、以下のような改修が必要となります。
★トップコートのひび割れ、部分的な剥離
⇒ウレアックスHG
★★トップコートの全体的な摩耗、剥離
⇒ウレアックスHG又はFRP防水の再施工
★★★防水層の割れ、浮き(雨漏りなし)
⇒FRP防水の再施工
★★★★防水層の割れ、浮き(雨漏りあり)
⇒下地合板の交換と防水再施工
★トップコートのひび割れと部分的な剥離
★★トップコートが全体的に摩耗して下のガラス繊維が浮き出ている
★★★FRP防水層まで欠損している(雨漏りしている場合は★★★★)
ウレタン防水も表面保護のためのトップコートが塗られています。
耐用年数はトップコートが約5年、ウレタン防水層は約8~10年といわれています。
劣化の段階に応じて、以下のような改修が必要となります。
★トップコートのひび割れ、部分的な剥離
⇒トップコートの塗り替え
★★トップコートの全体的な摩耗、ひび割れ
⇒トップコートの塗り替え又は密着工法
★★★防水層の摩耗、ひび割れ、浮き(雨漏りなし)
⇒密着工法又は通気緩衝工法
★★★★防水層の劣化(雨漏りあり)
⇒通気緩衝工法
★★トップコートが全体的に摩耗し、クラックもある
★★★防水層の摩耗(雨漏りがある場合は★★★★)
塩ビシート防水は新築時にはトップコートを塗らないことが多いです。
シート防水の耐用年数は約15年と他の防水工法よりも長いものの、劣化の段階に応じて以下のような改修が必要となります。
★色褪せ、表面のひび割れ
⇒トップコートの塗装
★★部分的な浮き、破断
⇒シート防水の再施工(かぶせ工法)
★★継ぎ目や端部の剥がれ
⇒シート防水の再施工(かぶせ工法)
★★★広範囲の浮き、破断
⇒シート防水の再施工(かぶせ工法)
★★★雨漏あり、3回目以降の改修
⇒全面再施工(撤去工法)
★表面のひび割れや色褪せ
★★シートの破断(雨漏りしていたり、広範囲に発生している場合は★★★)
コンクリート防水の場合、保護コンクリートの下にある防水層の種類や劣化状況を確認することはできません。
目で見てわかる劣化症状としては、保護コンクリートのひび割れですが、保護コンクリート自体には防水機能はありませんので、下の防水層の劣化とは直接関係がありません。
防水層がコンクリートで保護されているため耐久性は高いといえますが、雨漏り等のトラブルが発生する前に、概ね20年程度で全面改修する必要があります。
★保護コンクリートのひび割れ
ここからは、ベランダ防水の改修方法をご紹介していきます。
ご自宅のベランダに適した改修方法を選ぶには、まずこちらでベランダ防水の種類を見分けてから、次にこちらで劣化症状を確認してください。
(劣化度の★~★★★★にあるリンクから、以下の各改修方法へジャンプすることができます。)
FRP防水は、劣化状況に応じて次ような改修を行います。
FRP防水のトップコートが劣化している場合、従来はトップコートの塗り直しをするのが一般的でしたが、FRP防水のトップコート再塗装は工程が多くて手間がかかる割に耐久年数が短く、また5年程度で再塗装が必要になるのが悩みでした。
最近では、トップコートの表面保護機能と塗膜防水材の防水機能を併せ持つコーティング材「ウレアックスHG」が開発されたことにより、私たちナチュラルステージでは、比較的状態の良いFRP防水は「ウレアックスHG」でメンテナンスする場合がほとんどです。
「表面保護機能+防水機能=ウレアックスHG」
このウレアックスHGの特徴は、「高耐久」なのに「コスパが良い」です。
FRP防水のトップコートを再塗装するよりも少ない手間で、従来のトップコートにはない高い耐久性を実現できます。
「高耐久」=耐候性に優れ、衝撃や傷にも強い
耐候性試験機械を使用した光・温度・湿度を操作した状態での劣化を試験したところ、ウレアックスHGは約10~20年の高耐久性を示す結果が出ています。
これは、トップコートのみを塗り替えた場合の2~4倍の耐久性です。
鉄球を一定の高さから落下させる落下衝撃試験では、弱い塗膜だとヒビが入ったり避けたりすることがありますが、ウレアックスHGでは多少の凹凸がついた程度でした。
「コスパが良い」=施工の手間が少ない
FRP防水のトップコートを塗り替える場合、高圧洗浄の後、電動グラインダー等で古いトップコートを研磨して削り落とし、アセトンで油分を拭き取るという下地処理が必要となります。
この「研磨・目荒らし」「アセトン拭き」の工程は、騒音・粉塵・臭いが発生する手間のかかる作業です。
一方、ウレアックスHGでは専用プライマーを用いることで、これらの下地処理を省略して工事を進めることができます。
防水職人でなくとも塗装職人が作業できることもあり、施工日数の短縮&コストの削減が可能なのです。
なお、FRP防水専用改修材「ウレアックスHG」で補修する場合の費用相場は、一般的な大きさのベランダ(約5㎡)で8万円程度です。
一般的なトップコート塗り替えと同じくらいの費用で防水の再施工が行えるところが、「ウレアックスHG」の利点といえます。
FRP防水のトップコートの劣化に留まらず、下の防水層(ガラス繊維マット)が割れたり浮いたりしている場合には、新たな防水層を作るためのFRP防水再施工が必要となります。
この場合は、トップコートの再施工と同じ要領で、古いトップコートの塗膜と油脂分を落としてから、新しいFRP防水を施工します。
なお、FRP防水を再施工する場合の費用相場は、一般的な住宅のベランダ(約5㎡)で15~20万円程度です。
FRP防水の劣化により雨漏りが発生し、下地合板が腐食したり水分を含んでいるような場合には、防水層だけでなく下地合板から交換する工事が必要となります。
新しく作り直した下地合板の上にFRP防水やウレタン防水を施工します。
なお、FRP防水を下地から作り直して再施工する場合の費用相場は、一般的な住宅のベランダ(約5㎡)で50万円~と高額になります。
バルコニーの形、外壁を張り替える範囲などによって工事費は大きく変動します。
ウレタン防水は、劣化状況に応じて次ような改修を行います。
ウレタン防水自体は劣化しておらず、表面保護のトップコートの劣化がみられる場合には、トップコートの塗り替えを行います。
作業としては、「①プライマー塗装⇒②トップコート塗装」の2工程となります。
なお、ウレタン防水のトップコートを塗り替える場合の費用相場は、一般的な住宅のベランダ(約5㎡)で8万円程度です。
密着工法とは、既存ウレタン防水の上に直接新しいウレタン防水を形成していく工法です。
既存のウレタン防水の状態が比較的良い場合に採用できます。
工程が少ないためコストを抑えて施工できますが、下地に水分が浸透していると、施工後に防水層が膨れてきてしまうことがあるので要注意です。
作業としては、「①プライマー塗装⇒②下地補修(メッシュシート貼りやコーキング)⇒③ウレタン防水材の塗装(2回塗り)⇒④トップコート塗装」の4工程となります。
なお、ウレタン防水を密着工法で補修する場合の費用相場は、一般的な住宅のベランダ(約5㎡)で10~15万円程度です。
通気緩衝工法とは、既存の防水層の上に「通気緩衝シート」という通気性のあるシートを敷いてから、ウレタン防水層を再形成する工法です。
下地に水分が浸透している場合でも、この通気緩衝シートが湿気を逃してくれるので、新しい防水層の膨れを予防できます。
下地の状態にかかわらず施工でき、耐久性も高い工法です。
作業としては、「①プライマー塗装⇒②通気緩衝シート敷き⇒③細部補強(メッシュシート貼り)⇒④ウレタン防水材の塗装(2回塗り)⇒⑤トップコート塗装」の5工程となります。
通気緩衝工法の構造は以下の通りです。
下地に含まれる水分(水蒸気)は、通気緩衝シートを通って脱気筒から外部へ放出されます。
なお、ウレタン防水を通気緩衝工法で補修する場合の費用相場は、一般的な住宅のベランダ(約5㎡)で20万円程度です。
ウレタン防水を通気緩衝工法で補修する際には、ドレイン(排水口)の交換の交換など付帯工事も必要となります。
シート防水は、劣化状況に応じて次ような改修を行います。
シート防水の場合は新築時にはトップコートが塗られていないことが多いのですが、メンテナンス工事としては、シート自体の劣化を遅らせて耐久性を維持することを目的に、トップコートを塗装する場合があります。
なお、シート防水のトップコートを塗り替える場合の費用相場は、一般的な住宅のベランダ(約5㎡)で8万円程度です。
シート防水は
①密着工法
密着工法とは、既存シートの上に直接新しい防水シートを貼り重ねる工法です。
シート防水は耐久性が高いので、住宅のベランダではこの工法で改修するケースがほとんどです。
工期が短くコストを抑えられる工法ですが、雨漏りしていたり下地に水分が浸透している状態だと、施工後に新しいシートの下に湿気が溜まり、シートが膨れてしまうことがあります。
なお、シート防水を密着工法で補修する場合の費用相場は、一般的な大きさのベランダ(約5㎡)で10~20万円程度です。
②絶縁工法・機械固定式
防水シートの劣化が進んで雨漏りしていたり、下地コンクリートまで水分が浸透している場合には、密着工法では施工後に防水シートが膨れてきてしまう場合があります。
そのため、通気性のある絶縁シートを敷いてから新しい防水シートを施工する「絶縁工法」や、通気層を確保するための固定ディスクを用いる「機械固定式」で改修する必要があります。
ただし、これらの改修工法は新しいシートを密着させない=フワフワとした仕上がりになるため、人が歩行する住宅のベランダに用いられることはほとんどありません。
なお、シート防水を絶縁工法で補修する場合の費用相場は、一般的な住宅のベランダ(約5㎡)で20~50万円程度です。
すでに何度か改修をしても雨漏りが止まらない場合や、下地の水勾配がきちんと取れていないせいで水が溜まってしまう場合には、既存のシートを撤去してすべて最初から防水工事をやりなおす「撤去工法」を採用することになります。
撤去費用や廃材処分費がかさみ、工期も長くなる大掛かりな工事となります。また、工事中には下地がむき出しの状態になるため、雨に備えた対策も必要です。
撤去工法はシート防水改修の最終手段といえます。
<下地を左官で補修しているところ>
保護コンクリートの下に何らかの防水層がある「コンクリート防水」の場合、通気緩衝工法によってウレタン防水に改修することになります。
コンクリートは水分を含みやすいため、直接防水層を形成する密着工法だと、コンクリート内部に含まれる湿気が新しい防水層によって密封されて逃げ場を失い、新しい防水層の下にたまる「膨れ」の原因となるからです。
なお、コンクリート防水をウレタン防水通気緩衝工法で補修する場合の費用相場は、一般的な住宅のベランダ(約5㎡)で20万円程度です。
ウレタン防水通気緩衝工法で補修する際には、ドレイン(排水口)の交換の交換など付帯工事も必要となります。
テラスやベランダの防水工事は、建物の保護に必要なメンテナンスのひとつですが、高額になる場合もあります。ここでは、費用が高くなる主な理由について説明します。
工事範囲が広いほど、使用する防水材料が増えるため、費用も高くなります。さらに、複雑な形状のベランダやバルコニーでは施工が難しくなり、工期が延びることで人件費が上がる可能性もあります。
防水材料の種類によって費用が異なります。最近は耐久性が高く施工がしやすい液体防水材が人気ですが、従来のシートタイプの防水材よりも高額な場合が多いです。
既存の防水層を撤去して下地を補修する必要がある場合、追加の費用が発生します。撤去費用は防水層の種類や面積によって変わりますが、高額になりやすい項目です。また、防水層だけでなく下地全体の作り直しや雨漏りの修理が必要になると、さらに費用がかさみます。
3階以上の高所での防水工事には、足場を組む必要があります。部分的な足場でも5〜10万円ほどの費用がかかります。
防水工事を依頼する際は、信頼できる業者選びが重要です。中には必要以上に高額な見積もりを提示する業者もいるため、複数の業者から見積もりを取り、比較することが大切です。
次に、ベランダ・バルコニー防水工事の施工工程と流れについて解説していきます。
防水層に問題がなく、トップコートのみが劣化している場合は、トップコートの塗り替えで対応できます。
まず、高圧洗浄でベランダやバルコニーの汚れやカビを洗い流します。
アセトンを使って表面のワックス成分を拭き取ります。ワックスを除去しないと塗料が定着しにくくなるため、重要な工程です。
アセトン拭き取り後、プライマーを塗布します。プライマーは防水層とトップコートの接着性を高めます。
最後にトップコートを2回重ね塗りし、塗りムラや塗り残しがないか確認して完了です。
一般住宅のベランダには密着工法がよく用いられますが、広いバルコニーでは通気緩衝工法が採用されることもあります。
まずは高圧洗浄で下地をきれいにします。
コンクリートやモルタルの場合、既存のコーキングを撤去し、ひび割れを補修します。
プライマーを塗布し、塗料の密着を高めます。
広いバルコニーでは通気シートを敷き、重なり部分をテープで固定し、脱気筒を設置します。
主剤を2回流し込み、均一に塗布します。
最後にトップコートをムラなく塗り、工事完了です。
FRP防水は硬化が早いため、短期間で施工可能です。
サンダーやサンドペーパーで既存の防水層を取り除き、釘の浮きなど不良箇所を修整します。
プライマーを塗布し、防水剤が下地にしっかり密着するようにします。
ガラス繊維マットを敷き、ポリエステル樹脂を浸透させてFRP防水層を形成します。
脱泡処理をした後、アクリル系またはウレタン系のトップコートを2回重ね塗りして完成です。
ベランダ防水の工事には外壁塗装と違って足場も不要ですし、「ベランダ防水なら自分でDIYできるかも?」と思われる方も多いかもしれません。
確かに、ある程度の補修やメンテナンスならDIYでも十分可能です!
どんな場合ならベランダ防水をDIYしても大丈夫なのか、詳しく解説していきます。
自分でできるベランダ防水のメンテナンスは、トップコートの再塗装のみです。
FRP防水やウレタン防水の場合は、ベランダの床を十分に洗浄した後にプライマーを塗布し、その上に水性トップコートを2回塗りしてください。本来はアセトンやグラインダーですでに施工されているトップコートを除去する作業が必要ですが、これらの作業は下の防水層を痛めるリスクが高いので、自分では行わないようにしましょう。このように、DIYで行うトップコート塗装は密着性が弱いため、プロが施工した場合ほど長持ちはしません。
シート防水の場合もトップコートの塗装なら同じような要領でDIYが可能です。
すでに雨漏りしている場合はもちろん、トップコートにひび割れがある場合にもDIYでトップコートを再塗装するのは控えた方が良いでしょう。DIYで施工するトップコートは密着性が低いので、すでにひび割れが発生している場合には防水層の劣化を防止する役割が果たせないからです。
DIYでトップコート塗装を行う前にベランダをよく洗浄し、ひび割れがないかしっかりと確認しましょう。
DIYでトップコートの塗り替えができるのは、状態の良いベランダ防水の場合です。ですので、ベランダ防水が劣化する前にこまめにDIYでメンテナンスすると効果的です。
ベランダの日当たりにもよりますが、最低でも5年に1度はトップコートを塗り替えると良いでしょう。
前回の防水工事から10年以上たっている場合は、雨漏りや目立ったひび割れがなくてもベランダ防水の劣化は進んでいます。たとえDIYでトップコートを塗装しても、すぐに剥がれてしまうリスクが高いです。
築10年以上のお家や、前回の防水工事から10年以上たっているベランダ防水のメンテナンスはプロに依頼してください。
ベランダの防水工事を依頼する際に押さえておきたいポイントとして、次の5点が挙げられます。
防水工事が始まる前の状態を写真に残しておくと安心です。施工前後の変化を比較できるほか、依頼した箇所が確実に修復されているか、また他の箇所に損傷がないかをチェックするのにも役立ちます。
防水工事では、トップコートの下に防水層があるため、各工程の写真を撮影してもらうと安心です。施工が終わった後ではトップコートしか見えず、防水層の厚みや仕上がりが適切か判断が難しいため、途中経過の記録が重要です。
施工方法は、ベランダやバルコニーの状況に合わせることで成功率が高まります。事前にリフォーム業者と相談し、自宅に最適な方法を選ぶことが大切です。
防水加工は外壁塗装とは異なる分野で、外壁塗装の専門業者に依頼すると防水施工の技術が不足する恐れがあります。修繕箇所の防水が不十分だと雨漏りの原因にもなりかねません。確実な施工を求めるなら、防水工事の実績が豊富なリフォーム業者に依頼しましょう。
なお、外壁塗装と防水工事を同時に行う場合は、外壁塗装会社に一括して依頼することも可能です。ただし、その際は「防水加工は専門の職人に行ってもらうように」と依頼しておきましょう。
防水工事は漏水リスクがあるため、アフターサービスがあると安心です。5年保証や10年保証など、保証期間と内容をしっかり確認し、万が一の際にも対応してもらえるようにしましょう。
この記事では、皆さんがご自身でベランダ防水の種類を見分け、劣化の度合いを見極めた上で適切な改修方法を選択するために必要な基礎知識を網羅的にご紹介してきました。
おそらく、ご自宅のベランダ防水の種類を見分けるところまでは皆さん、簡単にできるのではないでしょうか。
しかし、防水の改修方法は種類が多いので、劣化状況とコストのバランスをとりながら適切な改修方法を選択するのはとても難しいことです。
耐久性を優先するのであれば、早い時期でもより確実で耐久性の高い改修方法を選ぶのが安心ですが、それではコストがどんどん上がってしまいます。
実際にお客様が施工方法を選択する際には、あとどれくらい今のお家に住み続けたいのかや、次の全体メンテナンスまでの年数など、お客様のライフプランを考えながら、コスト面のバランスも取れる総合的な判断が必要となります。
防水工事は高い施工技術も必要となりますので、信頼できる業者によく相談しながら進めてくださいね。
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この記事を書いた人 西村彩子/一級建築士、木造耐震診断資格者、既存住宅状況調査技術者、福祉住環境コーディネーター2級、水まわりマイスター |
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